防火対象物点検制度の概要

Ⅰ.制度の概要

1.防火対象物定期点検報告制度の目的

 消防審議会においては、小規模ビルにもかかわらず多数の死者を出した新宿歌舞伎町ビル火災を受け行われた全国一斉立入検査の結果、防火管理の不徹底、防火・避難設備不備に加えて、防火対象物の使用形態の多様化、複雑化により、現在の消防機関の体制では、防火対象物の実態を把握する限界を超える状況にあることが浮き彫りになりました。そのため、今後、この種の火災の発生が予測され放置できない重要な社会的課題であるとの観点から出された「小規模雑居ビルの防火安全対策に関する答申」に基づき、防火対象物の管理権原者等による防火管理の徹底を図ることを目的に、一定の規模、用途の防火対象物については、管理権原者に対し、火災予防に関する高度な知識と経験を有する防火対象物点検資格者に定期的に点検させ、その結果を消防長又は消防署長に報告することとしました。これは管理権原者の責任において行わなければならない防火管理業務等の管理体制を、防火対象物の基準適合状況を継続的に維持させ、火災危険性を排除し人命安全確保が図れます。その結果、この点検報告制度の適切な運用により、防火対象物の管理権原者等による防火管理の徹底が図れるほか、点検報告義務を履行し一定の基準を満たしている防火対象物に対しては、その旨の表示をさせることにより、外見では判断が不可能な防火対象物の消防法令の基準適合状況について利用者が容易に判断できるよう情報を提供することができる。また点検報告により消防機関が防火対象物の実態を把握することで、立入検査の効率化等の効果が期待されること、これらを目的として制度創設されました。

 
法:消防法(昭和23年法律第186号)
令:消防法施行令(昭和36年政令第37号)
規則:消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)
危令:危険物の規則に関する政令(昭和34年政令第306)
危規則:危険物の規則に関する規則(昭和34年総理府令第55号)
建基法:建築基準法(昭和25年法律第201号)
建基令:建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)
 

Ⅱ.防火対象物定期点検報告制度の内容

 特定防火対象物うち、一定の構造、規模を有する防火対象物の管理権原者に対し、火災予防に関する高度な知識と経験を有する者として、登録講習機関の行う講習の過程を修了し、当該登録講習機関が交付する免状を受けた防火対象物点検資格者に、消防計画の作成、避難・消火訓練等防火管理業務、防炎対象物物品の使用、火気使用設備等の適切な管理、少量危険物・指定可燃物の貯蔵及び取扱い、消防用設備等の設置維持、避難施設の管理その他k歳予防上必要な事項等の実施状況について、定期的に点検をさせ、その結果を、所轄消防長又は消防署長に報告することを義務づけられました。

 
1)点検報告対象防火対象物

 定期に防火対象物点検資格者に、点検対象事項が点検基準に適合しているかどうかを点検させ、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない防火対象物が、次に示すものとされています(令第4条の2の2)。法第8条第1項に掲げる防火対象物(防火管理者選任義務対象物)のうちで令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項、(9)項イ、(16)項イ及び(16の2)項に掲げる防火対象物であって、次に掲げるものです。
 
①収容人員が300人以上
②①のほか収容人員が30人以上(令別表第1(6)項ロに掲げる防火対象物は、10人以上)300人未満で、避難階以外の階(1階及び2階を除くものとし、規則第4条の2の2に定める避難上有効な開口部を有しない壁で区画されている部分が存する場合にあっては、その区画された部分をいう。)に特定の用途(令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項、(9)項イに掲げる防火対象物)に供される部分が存するもので、かつ、当該階から避難階又は地上に直通する階段(屋上に設けられた階段、特別避難階段又は消防庁長官が定める階段(平成14年消防庁告示第7号の階段)は除く)(以下「特定1階段防火対象物」という)が1箇所のもの

2)点検及び報告

 令第4条の2の2に定める、火災予防上必要な事項について点検を要する防火対象物の管理権原者は、防火対象物点検資格者に、当該防火対象物の防火管理状況、消防用設備等の設置等火災予防上必要な事項について点検させ、その結果を1年に1回、所轄消防長又は消防署長に報告しなければなりません。また、管理権原者は、点検結果を防火管理維持台帳に記録し保存しなければならないとされました。(法第8条の2の2、令第4条2の2、規則第4条の2の4、規則第4条の2の6)

3)点検実施者

 点検を実施する者は、登録講習機関(総理大臣が登録する法人)が行う講習を修了し、当該登録講習機関の発行した免状の交付を受けている者となっています。
 

Ⅲ.防火対象物点検資格者の業務

1)防火対象物点検資格者は、法第8条の2の2の規定に基づき、一定の規模・用途の防火対象物について、当該防火対象物の管理権原者が行う防火管理業務について、その履行状況を点検します。当該点検の内容(点検資格者の業務の内容)は、「当該防火対象物における防火管理上必要な業務、消防の用に供する設備、消防用水又は消防活動上必要な施設の設置及び維持、その他火災予防上必要な事項が、法又は法律に基づく命令に規定する事項に関し省令で定めた基準(防火対象物点検基準)」に適合しているかどうかを確認することとなっています。点検は、点検項目に係る関係法令を熟知し、当該法令基準事項と照合して確認します。また、防火管理上必要な業務に係る事項については、当該防火対象物の構造・規模・用途等の実態により、当該防火対象物に定められた防火管理上必要な事項が適正であり、かつ、適正に実施されているか確認することが業務となっています。


2)防火対象物点検資格者は、火災予防に関する専門的な知識技術を有する点検資格者が当該防火対象物の防火管理状況について点検を行うことは、管理権限原者の防火意識を喚起させるための施策であり、また従来の防火管理のあり方を補完する制度であることに留意し、防火管理者の責務の履行状況について詳細に点検し、その結果を管理権原者に報告するとともに、もし、不適切な事項が確認された場合には、管理権原者及び防火管理者に対し是正のための適切な助言を与えるなど、当該防火対象物の防火管理の充実と徹底を図ることが点検資格者に期待される要件である。したがって、点検は、こと防火管理を含めた当該防火対象物の火災予防に関する事項、法令改正の動向等を常に注意を払い研鑽に努めなりません。
 また法第8条の2の2第2項では、防火対象物の点検の結果、基準に適合していると認める場合は、その結果を表示することができるとされ、当該防火対象物の利用者等に防火・防災に関する情報を提供することができます。このことは、当然ながら当該利用者に対して正確な情報でなければならず、この正確な情報は卓越した知識技術から生まれるものであり常に公正適正な業務に当たらなければならないとされています。
 
 

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